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【シリーズ インテリア専門店の販促を考える 第4回】深さ――顧客は今、どの段階にいるのか

  • 執筆者の写真: アートインテリアタムラ
    アートインテリアタムラ
  • 2 時間前
  • 読了時間: 4分

 前回は「魚」、つまり誰を狙うのかについて考察した。商圏を定め、ターゲットを絞ることは、まさに販促の大原則といえる。



 しかし、それだけでは販促は成功しない。ターゲットに選んだ「魚」によって、釣り方が異なるからだ。その釣り方を考える上で、とても重要な情報となるのが「深さ」である。すなわち、ターゲットに選んだ顧客が今どのような段階にあるのかという問題だ。



 例えば、同じターゲットであっても、すべての人が同じ状態にいるわけではない。まだ困りごとに気付いていない人。気になっているが動いていない人。すでに比較検討に入っている人。同じ「魚」であっても、いる深さが違えば反応は大きく変わるのである。


よくある失敗


「深さ」を見ずに販促を行う



 販促がうまくいかない原因の一つに、顧客の状態を見極めないまま情報を届けてしまうケースがある。



 まだ困りごとに気付いていない段階の人に対して、いきなり価格(割引率)や商品情報を提示する。他方、すでに比較検討の段階に入っている人に対して、漠然としたイメージ広告を送る。これではどちらも響かない。



 販促とは、内容だけではなく、「誰に」「どの状態で」届けるかによって結果は大きく変わるのである。



「深さ」とはなにか


三段階で捉える



 それでは、顧客の「深さ」とはどのように捉えればいいのか。



 大きく分けると、次の三つの段階で考えることができる。



①困りごとに気付いていない段階


②気になっているが動いていない段階


③比較検討に入り、決断に近づいている段階



 当然ながら、それぞれの段階で必要な情報は異なってくる。



 気付いていない人に対しては、まずは「気付き」が必要となる。気になっているのに動いていない人には、背中を押すような情報が有効だ。そして検討段階の人には、「判断材料」が必要となる。



 このように、顧客がどの段階にいるのかを見極めることが、「深さ」を捉えるということである。



「深さ」によって販促の役割は変わる



 実際の現場では、この「深さ」というものは常に変化している。



 例えば、朝のテレビ番組で防災特集が行われ、そこで防炎カーテンが取り上げられたとする。それまで関心のなかった人が、一気に「気になる存在」に変わる。このタイミングで情報を発信すれば、それは単なる告知ではなく、「求められている情報」になる。



 また内窓補助金(先進的窓リノベ事業など)のCMがテレビで流れはじめる時期になれば、すでに多くの人がその存在を認知している。その段階では、補助金の存在を伝えるのではなく、どうすれば活用できるのかを示すことが求められる。



 一方で、ペットに優しい床材のように、あまり知られていない事象については、こちらから気付きを与える必要がある。ちなみに、当社で展開している「TeaTime(ティータイム)」は、この気付きを提供する情報紙という役割を担っている。



 このように、同じ販促であっても役割は大きく異なるのだ。



深さを外すと、なぜうまくいかないのか



 「良いチラシなのに反応がない」


 「しっかり説明しているのに決まらない」



 こうしたケースの多くは、深さが合っていない可能性が高い。まだ困りごとを感じていない人に対して、決断を迫る内容になっていないだろうか。すでに決めかけている人に対して、その決断に必要な情報が不足していないだろうか。



 販促とは、内容の優劣だけではない。タイミングと状態が合致してはじめて機能するものなのである。



「深さ」を設計に組み込む



 販促は一度の接触で完結するものではない。気付きから興味、そして比較検討という段階を経て、変化させていく必要がある。



 例えば、最初は気付きを与える情報、次に関心を深める提案、最後に判断を後押しする材料。この流れを意識することで、販促は「点」ではなく、「線」として機能する。



設計はつながっている



 ここまで「海」「魚」「深さ」を見てきた。どのエリアで戦うのか。誰を狙うのか。その人は今どの段階にいるのか。この三つがつながって、はじめて販促は設計となる。どれか一つでも欠ければ、成果は得られない。



 そしてその次に考えるべきは「タイミング」である。人は必要性を感じたときにはじめて動くもの。次回は「なぜ今なのか」という必然性について考察する。
















 
 
 

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